2007年2月2日
セルフライナーノーツ
ロクセンチ ブログをご覧のみなさま!ロクセンチ スタッフです!
いつもはピアノ山田貴子が書いているこのブログ、今回はロクセンチ スタッフが
お届け!
やまちゃん、ちょっとお借りしますよ☆
さて、1stアルバム「rainbow story」はもう皆様のお手元にありますか??
メンバーの沢山の想いが詰まっている1stアルバムについて、
特設ページにて各曲語っておりますが、その全てを公開します!
これで、それぞれの曲のそれぞれの想いが揃ったのであります!
ゆったりアルバムを聴きながら、じっくり読んでみてくださいね。
それではどーぞー★
rainbow life
(Pf.山田)
鼻歌とギターだけの音を聴いて、きまぐれにイントロを弾いた。
遠くでドラムがまるで時計みたいに時間をたんたんと刻んで、ベースがひっそりだったり、のびやかだったりする空間を作り、その二つのつくる世界でピアノはちゃらんぽらんとやっぱり、きまぐれに弾くことができた。とても自然体でいる曲に仕上がった。
(Dr.安田)
このフィーリングを出すのが難しかったな・・・空気感って言うか。
マドレーヌ
(Pf.山田)
悲しくて切ない歌にはそれを予感させるイントロよりも、何が起こるのか、期待させるようなイントロを目指した。
ふくよかな響きをもつB♭キーの暖かさとすべり降りるようなフレーズでこの曲にぴったりのイントロが作れたと思う。
恋人と別れた後にはふとした瞬間に、その人との楽しかった思い出が蘇るよなぁと思い、間奏はできるだけ明るく弾けるようなメロディーをつくり、
それをくり返したことによって溢れる感情を表現しようとした。
(Dr.安田)
これは山川さんと演奏する様になってから出来た、
最近のロクセンチを代表するグルーヴですね。
友達じゃないから
(Vo.中原)
作詞と作曲は同時に進めることが多いのですが、たいていの場合は曲が先に完成し、後で歌詞を補完していくことになります。
この補完作業の際に迷いだすと大変なことになります。
煮詰めていくうちに理路整然とはしてくるものの、そのぶん最初にあった想いが薄まってしまった気になる。
あわてて元に戻し、また推敲しなおす。
これを延々と繰り返すことになるのです。
この曲もデビューシングルのタイミングでほぼ録り終えていたのにもかかわらず、半年もの間歌詞の調整をくり返し、
アルバムレコーディング終盤になってようやく仕上がりました。
しかもそれほど悩んだ末に選んだのは、書いた当初のざっくりとしたテイストでした。
結局のところ初期衝動に勝るものなどないのかもしれません。
それでもより良いものと欲張りたくなってしまうのです。
(Dr.安田)
実はクリックを使ってません。
音も録ったまんまの感じが消えない様に仕上がってますから、ライブ感を楽しんでもらえたらと思います。
えらい人になってしまおう
(Pf.山田)
ふと思いついたメロディオンがこの曲にピタリとはまったように思う。
一度鍵盤を叩いたら音が減衰していくピアノとは違って、メロディオンは音を伸ばしながらダイナミクスをつけることができるので、
自分の思うままに息を吹き込んで、「はぁ〜あ。」と、のろりとしてなまけた雰囲気を十二分に醸し出すことができた。
その分、ピアノはこれと相反してアグレッシブにリズム中心で弾き、歌の主人公の思い描く「えらい人」になるという漠然としていて、
少々暴走気味な心情を表し、両楽器で理想と現実をうまくコントラストできたと思う。
(Dr.安田)
ジャズっぽいフィールに挑戦してます。
こう言うフィールを作品にするのは初めてだったから、どうなるかと思ったけど、
「別にジャズ屋になるわけでもないし」と開き直って、思うままのカンでやってます。
いいんです、それがロックです。
レイトショーを観にいこう
(Vo.中原)
大好きなアーティストのひとり、斉藤和義さんがベストアルバムのセルフライナーで御自身の曲を「この曲はぼくの長男坊、この曲は次男」といった表現で語ってらしたのがとてもよくて、それをそのまま勝手にお借りすると、この曲はまさにロクセンチにおける長男坊になりました。
インディーズ時代からの曲ですが、今では他の曲たちの背中を押してくれる心強いお兄さんのような存在です。
日々の忙しい生活の中で、悩みや苦しみ、疲れやストレスはどんどんたまっていくように思います。
それを全て投げ出してしまえればどんなに楽になれるか。
でも日常は大切。実際に投げ出してしまうわけにはいかない。
それならば少しでも、自分自身のために心を休める時間、ほっとするひとときをつくってほしいなあと思います。
そこで!と勝手にレイトショーをおすすめしていたこの曲が、映画館のキャンペーンソングに選ばれたりもしました。
少し補足しておくと、レイトショーとは午後8、9時くらいから始まるその日一番最後の上映のことです。
終わった後の劇場の穏やかな雰囲気が好きです。さらにチケットがちょっと安かったりしてお得です。
歌詞中の「グウィネス・パルトロウ」とは有名なハリウッド女優です。
「恋におちたシェークスピア」で当時恋に落とされました。
(Pf.山田)
ロクセンチとしてバンド結成したのとほぼ同時期にできた曲。ロクセンチメンバー三人が初めて中原さんの家に集まり、
ミーティングをした際に山田がこそこそMDに作り貯めていたネタ集からひとフレーズ選出され、その数日後中原さんがそれを元に続きを作ってできた。
ロクセンチの楽曲は中原さんの作曲先行、イントロやリズムなどの肉づけは後になるのがほとんどだが、この曲は珍しくイントロ先行で作られた。
インディーズ時代から今回2度目の録音となり、ハードルは勿論高い。気合十分、いい録音ができた。
飼い猫デイジー
(Pf.山田)
歌詞にはもう物語ができていたので、ピアノは場面の設定や展開ではなく、終始、感情にこだわって表現しようとした。
その他リズム隊以外の楽器の数も最小限に抑えて、できるだけシンプルに熱く物語が進行でするように考えた。
そしてCキーのもつ開けっぴろげな響きが、より一層デイジーの心の高揚をダイレクトに押し出すことに成功した鍵だったように思う。
そして偶然にも、レコーディングの際、いつもはゴージャスで幅広な響きを持つグランドピアノがその時丁度、メンテナンス直後で発音が本調子で無く、
チープな乾いた音を鳴らしていたのでこれ幸いに、この曲にはピタリとはまった。
間奏部分はデイジーが何も知らないままに自由を手に入れ羽ばたいていくイメージで高音部分を多用し、(先の理由で)チープな音ながらも
なんとか広がるように無理やり弾き倒しているところが、偶発的にデイジーのあさはかで儚いイメージを表現できたと思う。
(Dr.安田)
とにかくロックフィールでドラマチックに。
スネアなんか荒い音にしてますね。
長い事愛用したスチール素材のスネアなんですが、
無骨な感じがみなぎるテイクですね。
渋谷love
(Vo.中原)
出来た曲を皆でプリプロしてみるときに、作業の便宜上とりあえずの仮タイトルをつけます。
便宜上なので呼びやすくわかりやすいものにします。
歌詞の中のワンフレーズをそのまま使うことが多いです。
そして大抵の場合、その仮タイトルがメンバーやスタッフ間でなんとなく馴染んでいき、そのまま本タイトルになります。
なので結果的に「なんだかひねりのないタイトルだね」と言われることが多くなります。
これはよくない、と思いました。
気の利いたタイトルのひとつもつけられるようになりたい、と思いました。
しかしそうなるとタイトルは曲が完成してからしっかり考えねばなりません。
ですが、それでも作業の便宜上仮タイトルは必要です。
かといって一度皆に馴染んでしまったタイトルを変えるのもなかなか難儀なことです。
そこで考えたのが、
「仮タイトルをまったく馴染めないものにする」
という作戦でした。
軽はずみでちょっと恥ずかしい、そもそも曲のイメージとずれているもの。
そうすればのちのち必然的にちゃんとしたタイトルを考えることになる。
ということで新曲の仮タイトルは「渋谷love(仮)」としました。
案の定プリプロ中にメンバーやスタッフからタイトルについての不満がでました。
洗練された大人っぽい曲にはもっと大人っぽいタイトルが相応しい、とのことでした。
いいのです。そのとおりなのです。
だって後でしっかり気の利いた本タイトルを考えるのだから。
作戦は成功かと思われました。
しかし。
後日、さる方に絶賛されたのをきっかけに、
「これはかえって渋谷loveというなんとも言えぬタイトルだからいいのでは?」
という雰囲気が皆に漂い始めました。
これはまずい。
こうなると完全に裏目です。
イメージに渋谷の街並みはあれど、歌詞中に一度も渋谷を示唆する言葉は出てきません。どうしよう。早く本タイトルをつけねば。
このまま渋谷loveという曲名になってしまう。
しかし、そう思いながらも仮タイトルのまましばらく時は過ぎ、この曲がライブのセットに入ってくるようになる頃には僕自身もすっかりこの仮タイトルに馴染んでしまっていました。
かくして渋谷love(仮)はそのまま、渋谷loveというベタなタイトルになったのであります。
(Pf.山田)
イントロやアウトロにある、リズミックなピアノはダブルトラック(つまり、山田の手が4本分)に挑戦した。レコーディングならでは技だが、
ダブったピアノの音は思った以上に鋭く、豊かな表現ができたと満足している。
このイントロを考えている時に、メンバーから「やまだ自身が悪い夜遊びしている時のことを思い出して弾いてみて。」と言われた。
そもそも夜遊びなんてご無沙汰な山田は遠い記憶を辿っていくしかなく、結局、高校時代まで遡る羽目になってしまった。
この曲の主人公は十分大人なようだけれど、歌詞中にある「こどものままでいたい」という願望はこのイントロと重なることができたように思う。
ピアノの音色にも特にこの部分にはこだわり、低音をじりじりとした、悪ぶった雰囲気を出せるようにレコーディングエンジニアと相談しながら録音した。
この曲の大人な表現はジャジーな4ビートの間奏部分に集中させた。
普段、ジャズテイストに慣れていない我々がこれを演奏すると、どうしてもばたばたと暴れだしてしまう。
丁度、この歌の主人公の大人になりきれていない心模様のようで絶妙だ。
明日の見える場所
(Vo.中原)
できた、という達成感を味わえる曲。
できてしまった、という困惑を感じる曲。
僕が曲をつくり終えた時に感じるのはこのどちらかです。
大概において、前者はあれこれ思案の後ようやく時間をかけて熟成したもの、
後者は思いのままに特に工夫も無くつくり倒してしまったものです。
本当はそのどちらの要素もあるのがいいのだろうと思うのですが、
コントロールすることはなかなか難しいです。
この曲はというと、フルコーラスあっという間にできてしまった覚えがあります。
その困惑から、プリプロではなかなか方向性が定まらず
かえって時間がかかってしまい、それでもなお
ようやくたどり着いたベーシックのレコーディングの後で悩みました。
この曲が呼んでいるアレンジとは。空気感とは。
答えはとてもシンプルでした。
細やかに組み上げた曲は細やかにアレンジし、うたう。
思いのままにできた曲は思いのままにアレンジし、うたう。
無理をいって後日一から取り直したのが今回収録したものです。
遠回りをしましたが、そのぶんビオラとともにrainbow storyの大事な軸となる曲になりました。
(pf.山田)
ロクセンチの持つ音楽性は「懐かしくて、新しい」だと考えている。
まさにこの曲に集約できたように思う。
降られ男
(Vo.中原)
ロクセンチはロックにしてはセンチメンタルすぎる音を求めています。
ロックにしてはセンチメンタルすぎるもの。
それはブルースのことをいっているのかもしれません。
でもロクセンチのブルースはブルースにはならないのです。
だって、ブルースにしてはセンチメンタルすぎる。
(Dr.安田)
横浜の人間はブルースを馬鹿にすると友達減らしますから(笑)、結構気合入れて叩きました。
今より20位歳とったイメージでやりました。
ルーズな感じが欲しくてけっこうウネウネいってるから、
皆さん合わせるの大変だったと思います。すみません。
きみんちにいく
(Vo.中原)
顔文字や絵文字をうまく使いこなしている人から
メールをもらうと思わず感心してしまいます。
僕はまったく使えません。
そもそも電話もメールも苦手です。
ほんの少しの時間であっても実際に顔を付き合わせたいなあと思ってしまいます。
遠く離れていたり、忙しくて時間がなかったりする恋人たちにとって
電話やメールはもはやなくてはならないものなのだろうと思います。
そんなふたりのそれぞれのそばにこの曲があれたらなあと思います。
(Pf.山田)
シンプルな演奏にこだわった。
楽器の生っぽさを出し、聴いている人のすぐそばでささやくように、B♭とE♭コードの暖かい響きがゆっくりとしたテンポの中で広がり、
歌詞がより分かりやすくリアルに届くように演奏した。
夕凪オレンジ
(Vo.中原)
一時期、曲づくりのため群馬県の草津温泉にこもっていたことがありました。
シーズンオフのホテルの一室にひと通りの機材を持ち込んで
来る日も来る日も部屋と近くの喫茶店を行ったりきたり。
夕暮れの海辺でのシーンを歌ったこの曲は歌詞も含め
なんとその草津温泉で出来たものです。
果たして温泉の湯船を海に見立てたのかは自分でもわかりませんが、
経験とイメージが混ざり合っている歌詞の発想を助けたのは事実です。
サニーディサービスの曲がなんだったのかはナイショです。
夏の終わりの海にいくたびにその曲とこの夕凪オレンジがうたいたくなります。
(Dr.安田)
ロクセンチを象徴するようなグルーヴだと思っています。
もう叩いてる時はスネアを打ち抜く様な気持ちで演奏してます。ロックです。
センチメンタルな詩の世界や言葉とは対照的に荒々しく叩くのですが、
主人公の持っている、言葉には出てこない様な気持ちの強さなんかを、
ドラムのロックっぽい感じで世界観に強さを足すと言うイメージ。
ラディックのビンテージスネアがいい音してます。
借り物だったので、ホントに打ち抜くワケにはいかなかったんですが・・・。
my life your life
(Vo.中原)
愛した人への想いはそう簡単に整理がつくものではないと思います。
それぞれ別の人生を生きていく想像なんて到底できなくて、
それでも想いを断ち切らんとしてこの曲を書きました。
インディーズ時代のレコーディングでは歌詞にあるような
前を向いた自分になりたいという気持ちが歌に出すぎていたような気がします。
リアルタイムからいくぶん時間が過ぎた今回のレコーディングで
はじめて歌にある想いをそのままにうたえました。
別々の未来を生きていくのならばなおさら、
自分らしく生きて幸せになってほしいなあと遠くで勝手ながら思っています。
(Dr.安田)
これもレイトショーと同じくロクセンチ道ど真ん中をいく作品。
基本グルーヴはマドレーヌと同じなんですが、
こちらはイントロのタムフレーズなどで少しシンプルさとは外れた仕上げ。
主人公は前を向いて進んで行く曲ですから、
優しげな曲ですが、優しいものはあまりイメージして叩いてません。
むしろその決意の裏側にある強い決心。
荒々しくはしてませんが、そんなものをイメージして叩いてる感じが出てますね。
ビオラ
(Pf.山田)
あたためていた曲。大事に大事に育てて、いよいよお嫁に行ってしまう感じ。
プリプロを重ねるうちは山田自身、どんな最終形になるのか心配少々、期待は膨らんでいた。
そのうちだんだんとやさしいだけではなく、力強さが増していった。
いざレコーディングをしてみて、この曲はこれから先もロクセンチを牽引していくほどに頼もしく成長していくような気がしている。
(Dr.安田)
アルバムの最後を締めくくるには最高のロックーセンチメンタルグルーヴです。
他にも良いアレンジはあったのですが、「今のロクセンチ」を表すのはコレでしょう。
爽やかなストリングスの後ろで
「何で?」
と自分で聞きたくなるほどロックなフィールで叩きまくってますね。
けど全体の中で何かが強くなっている感じ。
切ないものをセンチメンタルなまま整えるのではなく、
こう言うリズムが強さを足していく感じが、僕らの特徴の一つだと思いますね。
見事にロックが足されております。
投稿者 :ロクセンチスタッフ |





