「READY! STEADY!」
「READY! STEADY!」はロクセンチの2枚目となるフルアルバムです。 前作のミニアルバム「rabbit song」以降のロクセンチがぎっしり詰まってます。
この2年あまりの間、ロクセンチにはたくさんの大切な出会いがありました。 ひとりひとりとの幸せなつながりによって、収録されている楽曲たちは生まれました。
そして、なかでもベースギター宮本倫和のロクセンチ加入は非常に大きなトピックとなりました。
大海原を突き進むための船のスクリューが3枚になった、という例えだけでは言いきれない、何か新しい推進力となってくれる存在は、ロクセンチを大きく前進させました。「READY! STEADY!」という、これまでに比べて躍動的となったアルバムタイトルも、宮本、山田、ぼくの3人だからこそつけることができました。
READY! STEADY!
位置について、用意!
レコーディングは2010年初頭、それぞれの楽曲に合わせてスタジオを変えながら収録しました。
これまで以上にピアノとベースがそれぞれリードパートのように反応しあうアレンジを意識し、歌はよりナチュラルに情感を優先したテイクを選びました。 また今回のアルバムの大きな特徴のひとつとして、ゲストミュージシャンたちの熱のこもった歌、演奏があります。
the Soulの村井清崇、元サスケの北清水雄太、ラブハンドルズの若林利和、溝下創、ライブの現場で知り合った大切な仲間たちが、二つ返事で忙しい時間の合間を縫ってレコーディングに協力してくれました。参加してくれた各曲はもともとイベントでそれぞれにあてて書いた歌だったこともあって、埋まるはずのないピースが埋まってしまったような素敵な完成形はこれまでにない、つくり手冥利につきる感動のトラックとなりました。
「READY! STEADY!」にはうしろに続く言葉があります。
READY! STEADY! GO!
3つ並べて語呂のいいはずなのに、アルバムタイトルにあえて「GO!」がないのには2つの理由があります。
そのうちのひとつは勘の良い方はこれまでの流れでもうとっくに気がついてらっしゃることと思うので、無粋を避けて書きませんが、もうひとつの理由。
この「READY! STEADY!」の10曲は、聴いてくれた人の「位置について、用意」をするきっかけになったらうれしいなあと思います。そして、位置について、用意したあとで、GO!の合図を出すのはどこかの誰かでも、ロクセンチでもなく、あなた自身であってほしいと思うのです。自分のタイミングで、息を整えて、道の向こうをとらえて。
アルバム制作にあたってはたくさんの方々に多大なる協力、アドバイス、激励をいただきました。 心より厚く御礼申し上げます、というより、感謝しても感謝しきれませんが、今回に限り、無礼であってもこういいたいです。
あいしてる!
ありがとう!
また、タイトなスケジュールの終盤、昭和基地スタジオの愛犬ハルの人懐っこい姿には何度も癒されました。次は犬が登場する曲も書くからね、ハル。 例によって蛇足となってしまうかもしれませんが、ひとつひとつの曲についてお話していきます。 (Vo.Ag中原明彦)
約2年間ふつふつと静かに燃やし続けてきた火種がぼわっ大きく燃えました。 作品を発表する時には少しの達成感やじわりな感動がありますが 今回はさらに深い感慨ひとしおです。この2年が長いような短いような。 バンドの環境が変わり、悲しい別れや新しい出会いもありました。 自信がまるでなくなり不安ばかりの時もありました。 応援してくれているみんなの期待に応えること、棘の道でも歩み続けていくこと を半分意地で(笑)やってきたところもあるかもしれないですが ほとんどこのアルバムを作るためだったと思ってます。
タイトなスケジュールの中で進めていたレコーディングはもちろん体力的にキツイこともあるのですが 気持ちは常に前のめりでした。誰一人音をあげず、休まず、最後まで粘った結果 荒削りなところもありますが心のこもったあたたかいアルバムになったと嬉しく思っています。 アルバム制作に熱くつきあってくださったアーチスト、プレイヤー、エンジニア、関係者のみなさん、 そしてなによりこのアルバムを楽しみに待っていてくれたみなさん。 できました。ほんとうにありがとうございます。 (Pf.山田貴子)
これまでロクセンチが歩んで来た道。ロクセンチじゃないと歩いて来れなかった道。 そしてこれからのロクセンチが歩いて行く道。その途中参加という事もあってどういう感じで弾いたらいいのか、どういう感じを求められているのか、すごく気にしていました。いざレコーディングが始まってみればメンバーだけじゃなく演奏者、関係者、スタッフ、諸々の方々が一斉に同じ方向を見ていました。ただ「いいアルバムを作る。」という一点集中でした。 このアルバムから僕も位置につきました。ロクセンチとして。
これまでの歩みを大切にしつつ、これからの一歩を一緒に踏み出したいと思います。
皆さん準備はいいですかー!? 僕は準備万端ですっ! (Ba.宮本倫和)
たまねぎ
リードチューンなんて言い方はもう古いのかもしれませんが、「READY! STEADY!」におけるそれは間違いなくこの「たまねぎ」です。つらいのに我慢している相手に、楽になってほしいと思う男がカレーをつくる、といった流れの内容だとタイトルも「きみとカレーライス」といったものになるところなのですが、何度となく悩んだ挙句、仮タイトルのまま「たまねぎ」としました。タイトルとは得てしてそうなりがちですが、ありそうでないシンプルな名前で気に入ってます。
曲のベースとなったメロディは、特にサビがもっとリズム重視のものだったのですが、歌詞を書いていくうちにもっとベッタリと言葉を歌いたいと思うようになり、いまの形となりました。レコーディングでは前述のtheSoul村井くんのコーラスがとても気持ちよくてノリに乗った歌録りでした。あらためて感謝!!
それにしても歌詞中の、なみだ→たまねぎ、ゆるむ→ビネガー、という思考はいかにも安易な発想なのですが、しかしそれゆえ曲が軽快になったのも事実でありまして、結果オーライとしてしまいたいところです。いいのです。どんなセコイ手でも使うのです。(Vo.Ag中原明彦)
初演してからその後のライブセットリストでは欠かせない曲になりました。 ただアレンジがなかなか固まらずライブの度に少しずつ手を加えていた難曲でもあり、 今回収録するにあたりじっくりアレンジしました。 厚くなりすぎず、地味すぎず、軽やかに…この塩梅でずいぶん悩みました。 最終的にこれを聴いたtheSoulの楯岡くんは 「出た!ロクセンチリズム!ロクセンチサウンドっすね!」と言ってくれました。 ぐるぐる悩んでできたものがロクセンチなんね。あっ、そうなんね。。。 (Pf.山田貴子)
この『たまねぎ』はレコーディング期間の真ん中辺りにベース録りしました。 アルバムの一曲目に相応しい伸びやかな明るい感じに録れました。 レコーディングはいつも時間との戦いなわけでして、その限られた時間では 自分のエゴの為の時間はないのです。ここの小節だけいまいちやけど… 全体がいいからこれはしょうがないか…。といった感じに。
大抵は聞いた人からしたらそれは気にならないよ。と言われる弾いた本人しかわからないラインがあるんです。でも、この曲のベース録りは納得がいくまで出来ました!なのでピカイチです(笑) 可愛がってあげてください。 (Ba.宮本倫和)
かにあるき
新しい曲をつくると、多くの場合はまずリハーサルにてギターで弾き語ってメンバーに聴いてもらいます。いまだに初披露というのは恥ずかしく、「まあまだ途中なんだけど、、、」とか「ちょっと悩んでる部分もまだあるんだけど、、、」などと細かい言い訳を挟みながらのケースが多いのですが、この曲に至っては「まだタイトルは言えないんだけど、、、」と言い訳したのを憶えています。だって「かにあるき」だもの。そしてそんなタイトルであるにもかかわらず、曲はおおまじめなんだもの。
前曲の「たまねぎ」が「レイトショーを観に行こう」の子孫だとすると、この「かにあるき」はそのときのシングルのカップリング曲「カレーライスと味噌ラーメン」の子孫であるよな気がまことに勝手ながらしてます。共通点は、なんとも独特だけど書いた本人はどうやら本気、であります。
ポジティブもネガティブも選べないとき、イコール、道を失ってしまったとき、ではないと思うのです。
ちなみに歌詞中にピースサインと出てきますが、ぼくは写真でピースサインするのがとても苦手です。それには、ここぞというときにする反骨の意志表明として大切にピースサインを使いたいから、という理由と、ただ単に照れるから、という、どちらもいたってどうでもいい理由があります。(Vo.Ag中原明彦)
昨年中ライブで演奏するごとに手応えが大きくなっていたので そのままスタジオに持っていったという感じです。 クリーンなテイクよりも気持ちが出ているテイクを選んでいるので、近くでライブで聴いているような感覚になります。(Pf.山田貴子)
タイトルの「かにあるき」。初めてこの曲の原型を聞いたときは、どう「かにあるき」なのか正直心配になりました。聞いていくと優しい歌詞。出来るだけ飾らずベースラインを組みました。日常の中の一時、行き詰まった時にほっこりさせてくれる感じ。大好きです。
沖縄に行った時に砂浜にいた小さい蟹は全力で「かにあるき」をしてました。 それがすごく速くてですね…。侮れない…かにあるき(笑)(Ba.宮本倫和)
ロクセンチネットラジオ「ロクラジ」抜粋
ロクフェッショナル『READY!STEADY!の流儀その1』〜 たまねぎ・かにあるき〜
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